花火の宴
去る7月23日は信楽の『火まつり』でした。魚仙では毎年『花火の宴』と題しまして、“火まつり会席・炎(ほむら)”をご用意させていただいております。お座敷にて季節感あふれるお料理を召し上がっていただいた後、窓際の毛氈席や外の床机席にて、目の前に打ち上げられる花火をお楽しみいただく御席です。今年もホームページで告知させていただく前に御席の方が満席になってしまい、お客様にはご迷惑をおかけ致しました。申し訳ございませんでした。来年はもう少し御席の確保も工夫させていただきますのでどうぞよろしくお願いいたします。
さて、毎年のことなのですが“火まつり会席・炎”の御献立を考えるときは頭を悩ませます(イベント料理のときはいつもそうです・・・)。常連さんのお客様が多いですし、いつもとは違ったお料理を仕立てなくてはなりません。今回は“煮物椀替わり”として『新じゃがのヴィシソワーズ』をお出しいたしました。新じゃがを使った冷製のスープなのですが、牛乳や生クリームを使うためどうしても“洋食”になってしまいます。私としましては和食の範疇から少しは出てもいいと思うのですが、やはり“軸足”はしっかりと和食の中に着いていたいので(どう仕上げようか・・・)と考えた末に、“煮凍ごり”を浮かべることにしました。
鯛の頭で出汁を取って味付けをし、一晩冷蔵庫で寝かせます。鯛の頭の部分はゼラチン質が多く“煮凍ごり”には最適です。プルプルした食感も口当たりも夏向きで、ヴィシソワーズともよく合いました。もちろんヴィシソワーズで使う出汁はカツオと昆布の出汁です。何とか和食の範疇に留めたと思っているのですが。お客様の反応はすごく良くて、中にはおかわりを御所望されたお客様もいらっしゃいました。これからは魚仙の夏の定番として定着させようと思います。
もうひとつ、評判がよかったのが『口取り』に盛り込ませていただいた、“鯵のバッテラ”。実はこのお寿司、今月の『季節の点心』でもお出しさせていただいております。今回使った鯵は三重県の尾鷲産。塩と酢の塩梅で美味しく仕上げさせていただきました。お客様の中には「点心のこのお値段でこんないいお寿司が付くなんて・・・。」と、驚かれる方もいらっしゃいますが、そこは魚仙の“心意気”!!美味しくお召し上がりくださいませ!!
この器は、亡くなられましたが李朝陶の写しでは本歌を凌ぐといわれた、奥多摩の吉田明さんの作品です。ちょうど三島の文様が見込み全面に広がっていて、夏の夜空を焦がす花火を思わせます。今年の信楽の花火は、適度な風もあって、ガスや煙も溜まることなく、本当に綺麗に見えました。どうか来年もいい天気でありますように・・・。
| 固定リンク
| コメント (0)
| トラックバック (0)































最近のコメント